新外国人投手としてケビン・クロン選手との契約が合意に至りました。
今回はケビン・クロン選手のこれまでのキャリアについて話を進めていきます。
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ケビン・クロン選手と契約合意
11月16日にケビン・クロン選手との契約が発表されました。
マスコミ各社に向けて発表された契約状況は以下の通りです。
- Kevin Scott Cron
- 1993年2月17日
- 195cm、115kg
- 右投げ・右打ち
- 契約金 3150万円
- 年俸 8400万円
- 背番号 10
日本のマスコミに対し、広報を通じて以下のようにコメントもしています。
「2021年シーズンに向けてカープ球団の一員になれること、光栄に感じています。過去にNPBの試合や日本の野球を見たことがあり、広島でプレーする機会を与えられたことに、とてもエキサイティングな気持ちです。私の妻であるデラニーと私も、日本の文化を体験することや、広島の街を探検することを楽しみにしています。広島については良い話を多く聞いていますし、広島の人々のカープへの情熱やエナジーが素晴らしいとも聞いています。マツダ スタジアムで赤と白のユニフォームを着て、カープの歴史に貢献できることを待ちきれません。広島という素晴らしい街のためにプレーをすることをどれだけ楽しみにしているかということと、持ち合わせた力を各試合で出し切り広島に優勝を届けたいと願っていることをカープファンに知ってほしいです。カープファンの皆様、近いうちにお会いしましょう。」
~ 広島東洋カープ (現在削除)
① アメリカでのキャリア
アメリカ時代は1つのMLB球団でプレーしています。
カープに入団する選手にしては珍しく1つの球団のみでプレーしています。
- アリゾナ・ダイヤモンドバックス
2020年10月31日に自由契約にてダイヤモンドバックスを退団しています。
在籍状況 | |
---|---|
2014 | ダイヤモンドバックスがドラフト14位指名 |
2019 | 5月にジャイアンツ戦でメジャーデビュー |
2020 | 10月にダイヤモンドバックスを自由契約 |
② ダイヤモンドバックス退団直後に日本でのプレーが報道
10月31日の退団直後に日本でプレーすることが現地新聞にて報道されました。
ただ「日本に向かっている」とだけ報道され、球団名の発表はありませんでした。
Slugger Kevin Cron is leaving the Diamondbacks and heading to Japan, according to a source.The Diamondbacks are selling Cron’s rights to a club in Nippon Professional Baseball, Japan’s top league.
情報筋によると、長距離砲のケビン・クロン選手はダイヤモンドバックスを離れて日本に向かっています。 ダイヤモンドバックスは、日本のトップリーグである日本プロ野球の球団にクロン選手の権利を売却しました。
~ Kevin Cron headed to play in Japan after Arizona Diamondbacks sell his rights / azcentral.com
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メジャーリーグでの成績
まずは2020年のシーズン成績を振り返ります。
上段がマイナー成績、下段がメジャー成績となっています。
2020年はマイナーが中止となり、メジャーの成績のみとなります。
8試合に出場していますが、安打を打つことなくシーズンを終えています。
[ 2020年シーズン成績 ]
打撃成績 | |
---|---|
2020 Miner | 中止 |
2020 MLB | 8試合 .000 0本 0打点 |
次にMLBでの通算成績は以下の通りです。
メジャーでの実績は少ないですが、長打力のある選手とひとめでわかります。
[ MLB通算成績 ]
打撃成績 | |
---|---|
Minor通算 | 644試合 .280 151本 525打点 |
MLB通算 | 47試合 .245 6本 16打点 |
① MLBで最も活躍した2019年
ケビン・クロン選手がMLBデビューしたのが2019年。
5月24日に一塁手で初出場を果たし、39試合で6本塁打を放ち飛躍の1年となりました。
ただ、2020年は17打席に立つも安打はゼロ。
マイナーが中止になった影響もあるかも知れませんが精彩を欠いています。
[ 2019-2020年シーズン成績 ]
打撃成績 | |
---|---|
2019 | 39試合 .211 (15/71) 6本塁打 16打点 |
2020 | 8試合 .000 (0/17) 0本塁打 0打点 |
② 年度別の「試合出場数」と「強力なライバル」
入団後の年度別での所属レベルをグラフ化しました。
2年目以降は毎年100試合以上とコンスタントに出場しています。
ある程度、順調にステージを上げてステップアップしてきた印象です。
ただ、2020年はコロナウイルスの影響でマイナーリーグは中止になりました。
その影響があったのかメジャーで1本も安打を打てずにシーズンを終えています。
2019年に6本塁打を打ちましたが、2020年にメジャー定着とはなりませんでした。
また、同じ一塁に強打のクリスチャン・ウォーカー(Christian Walker)選手がいます。
2019年には152試合で29本塁打を放ち、一気にレギュラーに定着しました。
そうした背景もあり、ケビン・クロス選手の出場機会は得られませんでした。
後述する守備位置との関係もあり、MLBでは厳しいと判断したのかも知れません。
[ クリスチャン・ウォーカー選手 ]

③ 2019年には前田健太投手との対戦も
ちなみに2019年には前田健太投手とも対戦しています。
- 対戦成績 ショートライナー
④ MLBの打撃成績からは「長距離砲タイプ」
限られた映像しかないですが、明らかな長距離砲といったタイプです。
2019年には長打率.777を記録(OPS 1.223)し、えげつない成績を残しています。
また、出塁率も.350を超えるシーズンが多く、出塁面でも十分な成績。
2年目の2015年以降は毎年20本塁打以上を記録し、2019年には39本塁打を記録。
あとは日本の投手の変化球や配球に適性があるのかどうか。
上手くいけば30発を打てるタイプなので、2021年シーズンの結果を待ちましょう。

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ポジション別の出場機会
次にポジション別の出場機会をグラフ化にしました。
ファーストとサードを守ってますが、ほとんどの試合でファーストでの出場です。
① カープではサード(三塁)を守る可能性も
ただ、2018年にはサードで50試合以上に出場しています。
極端に守備率が悪い訳でもなく、全く守れない訳では無いようです。
2020年は堂林翔太選手が復調し、多く試合でサードを守りました。
ただ、9月以降は打撃面でも守備面でも精彩を欠くことが多かったのも事実。
打撃面での課題も以前と同じ状況となり、打球も上がらずといった内容。
2021年も同様の状態でスタートした場合、サードの再検討も必要でしょう。
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NPB退団後に韓国プロ野球と契約
期待されたケビン・クロン選手も活躍できずに1年でカープを退団しました。
NPBの球団からは声はかからず、2022年も日本でプレーすることは叶いませんでした。
① 12月4日にSSGランダースと契約合意
カープ退団後の2021年12月4日にSSGランダースと契約合意に至りました。
MLB復帰とも予想されていましたが、意外にもアジア地域のチームに所属します。
契約状況は以下の通りです。
- 契約金15万ドル
- 年俸60万ドル+オプション25万ドル
- 総額100万ドル (約1億1280万円)
- 1年契約
- 背番号 27
ケビン・クロン選手は契約時に以下のようにコメントしています。
チームとしても長距離砲として期待しており、ファーストとして起用する方針です。
꾸준한 관심을 가져준 구단에게 감사하며, 한국야구에 새롭게 도전하는 내년이 무척 기대된다. 남은 기간동안 내년 시즌을 잘 준비해 한국팬들에게 좋은 활약을 보이고 싶고, SSG가 포스트시즌에 진출할 수 있도록 최선을 다하겠다
関心を持ってくれた球団に感謝し、韓国野球に新たに挑戦する来年がとても楽しみです。残りの期間中、来シーズンに向けてしっかり準備して韓国ファンに良い活躍を見せ、SSGがポストシーズンに進出できるよう最善を尽くします。
② 過去にはカープ所属の外国人選手も在籍
SSGランダースには過去にはカープに所属した選手も在籍しました。
2000年代に在籍した懐かしい名前が並び、いずれもカープ退団後に所属しています。
- エディ・ディアス選手 (2003)
- ケニー・レイボーン投手 (2007-2008)
- マイク・ロマノ投手 (2007)
今回のまとめ
今回はケビン・クロス選手のキャリアを中心に話を進めてきました。
急激では無いですが、ここまで順調にキャリアを積み上げてきています。
ただ、2020年に関してはマイナーリーグ中止で試合出場が激減しました。
カープにとっては待望の右の長距離砲の獲得。
2020年は外国人選手の長打力に苦労しましたが大きく改善できる可能性も。
鈴木誠也選手に頼るばかりの長打を補えれば大きなプラスとなります。
松山竜平選手の扱いも課題となりますが、それもチームにとっては良い悩み。
あとは日本に投手に対してどれだけ対応が可能なのか。
2021年には圧倒的な打撃力を披露していることを期待しています。
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